言葉を失った少女の、過去と現在を交錯する不思議な物語。御茶ノ水電子製作所が贈る、分岐管理システム搭載のADV。
中学生の少女、川崎十紀(かわさき とき)は言葉を話すことができない。 医者の診断によれば精神的なものだというが、彼女自身はその理由を知らない。 なぜなら、彼女は四年前を境に、それ以前の記憶を失っていたからである。 それでも十紀はひとつだけ、言葉と記憶の手がかりを持っていた。 それは、兄・川��連時の存在。 兄は十紀にとってただ一人の肉親であり、彼女の過去を知る人だった。 しかし、その兄は最後まで十紀の過去を語らず、東北の小さな病院で、短い生涯を終えた。 そして。夏の始まり、十紀は旅立つ。 兄が生涯を終えた場所。 四年前、自分の記憶が始まった場所を目指して−。
大正デモクラシイ華やかりし、帝都東京。 気鋭の小説家として時代を謳歌していた、折田草一(おりた そういち)は、ある日、故郷で幼なじみだった女性と再会する。 彼女は昔話もそこそこに真剣な面持ちで折田にある出来事を語り始めた。 それは折田の人生を左右する衝撃的な内容だった。 それから半年後、折田は東京を離れ一人東北の地にいた。 彼は小田海運という仙台の地方財閥の家に家庭教師とて雇われていた。 目指す場所は、小田家が別荘として山村に建築した白鷺館という洋館である。 折田の目的はただ一つ。 幼馴染の女性の語った内容の真偽を確かめるためである−
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